クレームから生まれた大ヒット商品「カブトムシ採り体験」白馬ホテル五龍館


クレーム大炎上の経験があります!当時は電話でのお叱りでしたけど。。電話の向こうで子供が泣いてる。。。という大変な事態がありました

なつかしー2004年くらいの昔の話ですが

電話を取るのが怖くて 怖くて ほんとに今思い出しても恐ろしい体験をしました。

私は 長野県白馬村で ホテル五龍館 (ごりゅうかん)を経営しています。

冬はスキー場の目の前にあり 北アルプスの麓 山や川に囲まれた自然環境にあります

夏には登山のお客様が少しあるくらい

夏のお客様は少なかった時 どうしたら 夏の白馬にお客様がきてくれるかなぁと悩んでいた
そんな時に

お客様からのお問い合わせを頂きました

「カブトムシを取りに行きたいのですが どうしたら良いですか?」

「カブトムシが取れる場所を教えて欲しい」

スキーに行ったことのある白馬 山ならカブトムシが採れるのではないか とお問い合わせいただいたのです   いるいる山の中には カブトムシもクワガタもいますよ!

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具体的に話を伺うと 子供がカブトムシが大好きで

カブトムシを欲しい!デパートのカブトムシ展のような催事がありそこに行きたいという。

当時 ムシキングや 外国のヘラクレスカブトムシ

カブトムシのオスとオスを戦わせるのが とっても流行っていました

デパートや ホームセンターにカブトムシを買いに行く のは嫌だなぁとママは思ったそう。

息子には ゲームとして カブトムシではなくて

本物のカブトムシを山で採ることをさせたあげたいと思ったのだそうです

実際に 天然のカブトムシを採るのは 深夜に山の中の蜜の出る木に探しに行ったり

事前に灯や 蜜を仕込んだり と方法はあるけど

都会から旅行に来た人が 確実に捕まえるのはなかなか困難だし

夜中の山には野生動物の危険もある

いえいえ そこまで 本格的でなくていいんです

でも カブトムシは 山の森にいることを教えたい。デパートは嫌なんですよ

とお話してくださり ヒントとなり

「カブトムシを採る体験ツアー」を作りました

早朝に うちの地所である雑木林まで行って 事前に放したカブトムシを採る!
小学生低学年までのお子様対象で 初めてのカブトムシを採る体験 として始めました。

当時は カブトムシのブームであったこともあり

販売と同時に 夏休みに早朝カブトムシ採りに行くツアーが すごく売れて

ありがたいことに 連日多くのお客様がお越しいただいたのです

ところが。。。。。

そのヒットそのままに 大クレームとなったのです

それが これ

カブトムシが死んだ!

子供がすごく

楽しみにしていたのに〜〜〜〜〜〜〜!!

カブトムシに 名前つけて大切にしていたのに

すぐに死んでしまって 子供が泣いている!

今思い出しても 胸が締め付けられるほど  連日 お叱りの電話だった。

怖くて スタッフも私も 電話に出たくなかった

お客様も困っての電話でした

子供の気持ちになれば 胸が痛い  大好きなカブトムシを

白馬まできて 朝早起きをして 森へ行って自分で探して 捕まえたカブトムシだもんね!

子供にとっては大冒険 大好きなカブトムシを捕まえたのに

うちに帰ってきたら 朝見たら コテん と死んでる

ショックすぎる!

友達に見せてあげようと思ったのに〜〜〜〜〜! 泣泣

その気持ち よくわかります 切ないです

成虫のカブトムシは 2週間〜くらいで 死んでしまう。

それは どうしようもないこと

カブトムシ見て 個別に いつまで生きるか? なんて 判断もできないし

子供たちに喜んでもらおう

都会に暮らすパパママの思いに少しでも答えたいなぁと作ったツアーでしたが

やめてしまおうか と思いました。
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パパも ママも 子供を喜ばせたい

クレームなんて言いたいわけじゃない

私も喜んでもらいたいのに。。。。。。。

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誰も クレームなんて言いたくはない!

せっかくの家族旅行だもん!

そこで 考えた

子供に どうやったら カブトムシのことをわかってもらえるか?

子供の書く 絵 なら 伝えわるかな? と考えて

カブトムシの紙芝居を 作ってみました!

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1 カブトムシのオス と メス

捕まえるのには どこを持ったら良いか!

2 森でカブトムシを捕まえる為に カブトムシの特徴を知る

夜行性 昼間は 土の中に潜る

なぜ オスとオスは 戦うのか? メスを巡って戦う

3 カブトムシの一生  夏に卵を生み 幼虫 サナギ になり

1年立って 成虫になり 地上に出てくる

成虫の寿命は短い 死んでしまうから早く

メスと オスが出会い 卵を生みたい

オスと オスを捕まえないで オスとメスを捕まえてね

カブトムシのお話を 3分以内で 子供たちに伝えた

すると

この紙芝居をやった日から

現在まで なんと〜〜〜〜〜〜〜 15年以上

1件もクレームなし カブトムシが死んだって 電話はないのです!!

子供に 伝わった から なんですよね

パパママは 子供が喜んで欲しい

カブトムシから自然を知って欲しいと思っていたのだから

紙芝居だと 小さなお子様も真剣にお話を聞いてくれます

子供に伝えようとしたことで

より パパママに伝わった。

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話を聞いてから バスに乗って5分 カブトムシの森に到着する

森の中で カブトムシを捕まえて帰ってくる

満面の笑顔で

初めて 虫に触る子もいる

カブトムシ のメスを知らない子もいるし 死んでしまうことを初めて知ることにもなる

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中には カブトムシ取りツアーには参加されるけれど

紙芝居の話を聞いて かわいそうだからって 捕まえたカブトムシを
森に放してくるお子様もいる

お家で 卵を育てて 1年後に カブトムシの成虫を 白馬に連れてきてくれて

あの森へ 放してくれるご家族もある

紙芝居をしたことで 夏休みのカブトムシ採り体験ツアーは

様々な体験を生み出しました

お客様の思いから 生まれ 子供の思いから 大クレームとなり

そこから 紙芝居をやり カブトムシのこと知ってからは

夏休みの良い思い出となることができました。

今でも 毎年人気ツアーだし この紙芝居だけは 私がやります!! 笑

大好きなの 笑

子供たちが 本当に真剣に聞いてくれて カブトムシを捕まえて 帰ってくるのが

大好き!

白馬に来てくれて 体験してくれてありがとう。

この経験は いろんなことに活かせるとも思います

クレーム! というだけで 怖がらず 原因はそこにある思いを考えてみる

もしかすると 少し何かを変えるだけで 良い結果が生まれるかもしれない

ということで 話題の

ホテル五龍館 カブトムシ採り体験はこちら

夏休みの家族旅行にぜひ〜〜小学生のお子様にはおすすめです!笑

え〜っと さらにおすすめは キャンプ体験です

最後に怒涛のおすすめですみません 笑 夏休みなんで気合ハイってます

ではでは 読んでくれてありがとうございます

See you then

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中村ゆかり

中村ゆかり

株式会社五龍舘 代表取締役社長 長野県白馬村にて ホテル五龍館(ごりゅうかん)を経営する 前職は、百貨店にて外資系化粧品の販売を12年。結婚し白馬へ。 4代目経営者となる。家族は主人と娘2人です 食べること飲むこと大好き!絶賛キッチンドリンカーです 大学の国際観光学科の講義やゼミ生と観光イベント実践のお手伝いもしています。

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